一番ダメな時の自分が本当の自分なんだろうね(22日目の2)

In : 22日目, 修行の道場, Posted by 田原笠山 on 2008/11/09

海のバザールを出発してから、小雨の降る中を歩いていた。
10時30分、県道42号線と339号線の交差点で休憩。缶コーヒーを飲む。ここ数日、あまり飲み食いしていなかったので、なんだかこの日は食べることが多くなっていた。

12時20分、四万十大橋の近く、スリーエフ中村竹島店に着く。食糧の買い出し。そして店の前のベンチでスニッカーズを食べて少し休憩。日記を書く。

雨止まず。

歩いても歩いても道ばかり
捨て去っても捨て去っても
ひろうものあり
迷っても迷っても日は暮れて
苦しんでも苦しんでも日は明ける

竹島の直線道 涙が流れる
膝は痛む、天気は悪い 気持ちは沈む

と日記に書いてある。雨は哀しい。

13時00分、スリーエフを出発。四万十大橋の手前で中村さん(中村市だからではないのだけれど)という自転車のオジサンから声をかけていただく。そして橋を一緒に渡る。橋の中程でその中村さんは「休憩するから」と言って、ベンチに座って、ポケットからカップ焼酎を取り出して飲み始めた。ボクは「先に行ってますね」と歩き続けた。

少しして中村さんが自転車に乗って追いついてきた。そして自転車を降りて、ボクと並んで歩く。そのまま橋を渡りきった。オジサンはそれから自転車に乗って先へ進んで行った。

四万十大橋が出来るは向こうの橋を渡った話とか、渡し船があったという話とかを聞かせてもらった。焼酎を飲むことと、自転車に乗ること、それが中村さんの哀しみなのかもしれないと思ったりした。街で焼酎を買って、それを家に帰り着くまでの飲み干す。家では嫁が「またお義父さん、お酒飲んで」なんて言うのかもしれないと、思ったりした。

雨、休憩する場所もないまま、伊豆田トンネルへ。長い。1610メートル。抜けるのに28分かかった。時計で計った。時速4キロも満たない速度だということに驚いた。随分とゆっくりになってると思った。それも膝が痛いからだろうと思った。

16時少し前、レストラン水車に到着。雨は降り止まず。ベンチに座って食事。そして日記に書く。


もう抜きつ抜かれつした人たちとは再会することもないのだろうと思う。3日近く停滞したし、時速4キロ以下の速度では追い抜けないだろうし。

「膝さえよければ」と何度か考えた…。でも、人生なんてそんなもので、例えば「数学が出来れば」とか「もう少し頭が良ければ」「もう少し容姿が良ければ」ということばかりで、それが煩悩なんてことなんだろうけれど、悪い部分、要するに「良ければ」という部分を含めて自分なのだから、そこと同化、そこを認識しないと、というか、それが「自分とは何か」ということの発見なのだろうから、その弱い(と思われる)部分も自分なのだということなのだから、それが発見、認識出来ることが大事なのだろう。

この痛みも自分なのだ。
だから、ゆっくりした歩行速度が本来の自分の速度なのだ。

と日記に書いた。

もう、その駐車場にある東屋に泊まることにした。冷えてきていた。

雨、菅笠と金剛杖

雨、菅笠と金剛杖

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