そして十番切幡寺、徳島へ(43日目の4)

In : 43日目, 涅槃の道場, Posted by 田原笠山 on 2008/11/30

10時30分に出発した。
八十八番札所大窪寺を打ち終えた、というか四国遍路を結願したボクは、一番札所霊山寺にお礼参りに行き、それから高野山に参詣して巡礼を終えようと思っていた。そういう意味では、まだ終わってはいなかった。

国道377号線五名トンネルの手前を右折して大影小学校へ出るルートを歩いた。右折して少し行くと徳島県に入った。戻ってきた、という感じがそこでした。橋の欄干には「徳島へ40キロ」と書いていた。その数字が実感させてくれた。

徳島県市場町大影にて

徳島県市場町大影にて

12時15分、相栗バス停前休憩所にて休憩。昼食をとった。いつものようにソーセージとカロリーメイト、非常食を食べ尽くす1日となっていた。コンビニのない日はいつもそうだった。いったい何本ソーセージを食べたのだろうと考えていた。

12時35分出発。ゆっくりとした下り坂を南下していった。秋晴れの天気は心地よかった。心地よかったのだけれど、一時間もあるけばお腹が空いてきた。犬の墓北のバス停の先だったか手前だったかに、お菓子の自動販売機があったので、プリングルスのポテトチップスを買って食べた。

そして犬墓大師堂を過ぎて、もう徳島自動道が遠くに見えるあたりに「手打ち阿波うどん」の看板があった。やっと温かいものが食べられると思ったら、ちょうど休業日だった。店内をのぞいたら店の人が出てこられて「すみません」と申し訳なさそうに言った。そしてお接待にオロナミンCをくれた。なんともこちらのほうが申し訳なかった。そのオロナミンCを飲んだ。

徳島自動車道の高架をくぐり、しばらくして左折、県道を歩くと懐かしい感じがした。そして43日前に通った道に出た。しばらくすると切幡寺の山門前に着いた。懐かしかった。ふじや食堂の前まで行った。おばさんと目が合った。ポン菓子(スウィートライスと言ったいたけれど)をお接待に頂いたのだけれど、たぶん、何十人何百人のうちの1人だから、ボクのことは憶えてなさそうだったので、頭だけ下げてお土産物さんの前のベンチで少し休憩した。15時30分だった。

ねぐらのことを考え始めた。結願しても同じなのだ。食べたり寝たりすることから開放されるわけではないし、歩く以上に難しいのが眠ることなのだ。考えながら、出発した。「初日に泊まった上板総合公園に行こう」と思った。そうすることが一番良いように思えた。それに分かっていた。探す労力が要らなかった。

2日目に歩いた道を上板に向かった。記憶はかなり正確だった。懐かしかった。法輪寺からは札所経由ではなくて県道12号線を歩いた。国道318号線との交差点にあるサンクス土成店に寄った。16時12分だった。夜が近づいている気配がしていた。少し急いだ。急いだところでたかがしれている。ゆっくりゆっくりと影が伸びていった。県道235号線との交差点あたりで、西の空は朱色に染められていた。

阿波市吉野町五条あたりにて

阿波市吉野町五条あたりにて

5 comments for this entry:
    5 Responses to "そして十番切幡寺、徳島へ(43日目の4)"
  1. #1 バク

    80番国分寺を出発し、一昨日に女体山越えで大窪寺へ、そして昨日高野山へ御礼参りに行き先ほど帰宅しました。
    区切り打ちだからなのでしょうかね、私の場合は何だかあっけなく静かに終りました…。
    計画当初は88番から切幡寺か與田寺経由で1番へと考えていたのですが、途中色々な意見を聞いたり自身で考えたり、残金や天候なども考慮し急きょ大窪寺からバスで大阪なんばへ向かったのです。
    当初の計画を付和雷同的に変えてしまった事が大阪に着いてから重くのしかかってきました。
    しかし高野山への御礼参りで九度山から町石道を歩いて登っているうちに、ようやく心が静まり、四国路での様々な事柄がさざなみのように押し寄せてきたのでした。
    同時に、周りを気にしながら注目されるのを当然のように歩いていた自分自身の矮小さに思い至るのでした。

    寺での思い出よりは、歩いているうちに出会った風景や人々や犬やネコなど、路上のタヌキやノウサギやヘビなどの轢死体、そんな事ばかりが印象に残っているのです。
    まだ、気持ちの整理はつきません。

  2. #2 田原笠山

    バクさん、こんにちは。
    まずは結願おめでとうございます。

    女体山超えもきつかったでしょ?気が焦るから歩くのが早くなるし、高度も上がるから息も切れるし。大窪寺から直接って人も多いみたいですね。杖を納めて高野山に行かない人も多いようなんで、特にその形はボクは気にしてませんでした。

    ただどこに寝るかとなると、下るしかなかったかなあ、ということで。

    それに高野山へは電車で行きましたから。九度山からの歩きというのも知りませんし。

    きっと人それぞれの遍路があって、それで良いのだろうと思っていますけど。思うことが大切なのかなあ、なんて考えています。

  3. #3 バク

    ありがとうございます。
    つい甘えてご迷惑も鑑みず、
    わだかまったままの気持ちをまる投げしてしまいました。
    ですが、返信を読んで本当に気持ちが楽になりました。
    重ねてありがとうございます。

  4. #4 田原笠山

    バクさん、こんにちは。
    いえ迷惑ではないですよ。

    こうして振り返ると、なんともあっけないというか、簡単だったというか、そんな気持ちもあります。民宿に泊まってとか、ツアーで、なんて人はお金も使うだろうし、また違う苦しみを抱えているのだろうなあ、と思っていました。制約があるほうが大変だろうし。

    ボクのようなスタイルは、気まま旅だなあ、なんて思ったり。もう少しゆっくり回れたら良かったと今は考えています。

  5. #5 SLT-A65

    あなたは確かにいくつかの快適なご意見と見解を持っている。あなたのブログが対象で、新鮮な外観を提供します。

Leave a Reply