女体山越え前の乳房越え(42日目の2)

In : 42日目, 涅槃の道場, Posted by 田原笠山 on 2008/11/29

いよいよ結願に向かっていた。あと「3」だった。ゆっくり歩いたとしても明日には八十八番札所大窪寺にたどり着けるはずだった。

10時15分に八栗寺を出発して琴平電鉄志度線やくりしんみち駅で線路を渡り再度国道11号線に合流、左折した。道の駅源平の里むれに寄って少し休憩した。遍路のための小屋が作られていた。そこに入ると先客2名、タクシーの運転手2人が座り込んで話していた。ある意味彼らも遍路だろうと思った。そして先達でもあるのだろう。

道の駅の先から遍路道は県道に沿って志度寺に続いている。途中「焼カキ」の看板が並ぶ。そして平賀源内邸、地蔵寺と続く。そして八十六番札所志度寺に11時30分に着いた。

さぬき市、旧志度町の中心部にある札所ということもあってか、ここも多くの人で賑わっていた。中には近所の人もいて、納経が終わった後に声をかけていただいたりもした。そしてみかんもいただいた。金の納め札を頂いたのもこの寺だった。ボクの気持ちも軽くなっていた。それでだろうか、回りも軽快に動いているように感じた。

12時10分出発。国道11号線に出て、遍路道をすこしはずれて志度郵便局に行った。それから県道3号線を長尾寺に向かった。すぐに「麺喰」という食堂があった。12時35分、その食堂に寄った。昼食に親子丼セットを注文した。親子丼とうどん、それで500円だった。かなりの量で、お腹一杯になった。一杯というか140%ぐらいに…。

13時出発。ダラリとした坂道を山に向かって行った。天気は良くなっていた。気温も上がっていた。その坂道で薄っすらと汗ももかいていた。山に入ってゆくという時にある陰鬱さも少しあった。風景もけっしてカラリと乾燥したものではなかった。それでも遠く見える山のひとつが乳房に見えた。不思議にエロスを感じさせる山だった。

乳房山

乳房山

きっと遥か遠い昔の遍路たちもあの山を見て同じことを考えたのだろうと思うと、その乳房に永遠を感じた。そしてその時点でボクたちはひとつになったのだろうと思った。同行二人。時間の経過はそれほど重要ではなくて、何を感じるかが問題なのだろうと思った。

14時20分、八十七番札所長尾寺到着。ここまで来たという気持ちで一杯だった。バスツアーの人たちで境内は溢れていた。その1団に入って説明を聞いた。納経所では行列が出来ていた。ツアーの添乗員が数十冊の納経帳を入れたバッグを抱えていた。

道の駅ながおのところにあるおへんろ交流サロンの開館時間が気になっていた。17時までに着けるだろうかと考え始めた。長尾寺から6キロメートルと少し。そこで「結願証明書」をいただく予定にしていた。そして道の駅か、その交流サロン近くのへんろ小屋に野宿する予定にしていた。

14時55分、長尾寺出発。そこからもダラリとした坂を登って行った。とうとう残り1か所となった。少し雲が出てきた。山間の夕暮れは一気に夜になる。ボクは少し急いでいた。あとひとつというところになっても急いでいた。

長尾寺本堂

長尾寺本堂

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